7月20日
私が事務局をつとめる自由民主党文部科学部会高等専門学校小委員会においても、先日、来年度予算に向け、決議をまとめましたが、そこでは「高専は我が国の宝であり、未来である。地域に根差し世界に羽ばたく高専教育の実現が我が国の未来を輝かせるものと確信し、高専を次なるステージに飛躍させる」旨がうたわれています。
昨年の補正予算においても、高専のスタートアップ環境整備のために60億円を確保することができました。現在、全ての国立高専において、環境整備が進められており、先端技術に対応した実践的技術者を輩出する高専への期待は高まるばかりです。
このような中、舞鶴高専におかれては、福島高専、長岡高専、福井高専、香川高専、放送大学と連携し、令和元年度より文部科学省の「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」に選定されました。
本事業において、舞鶴高専は「KOSEN 型産学共同インフラメンテナンス人材育成システムの構築」、通称「KOSEN-REIM(コーセン レイム)」に取り組んでいます。「KOSEN-REIM(コーセン レイム)」においては、地方では高等教育を受けた技術者が非常に少ないことや、インフラメンテナンス分野の実務経験・実務能力が乏しいこと、建設技術者のICTスキルが不十分で建設現場の生産性が低いことといった問題意識の下、産学連携による実務家教員育成研修プログラムを開発し、リカレント教育に必要となる講師を育成するとともに、若手建設技術者を主な対象としたリカレント教育プログラムを開発・実施するなどの取組みを進めています。
今回設立されました、一般財団法人高専インフラメンテナンス人材育成推進機構は、高専、関係企業、関係団体、行政機関等が連携し、「KOSEN-REIM(コーセン レイム)」での取組みを更に発展させるため、
・各地の高専におけるインフラメンテナンス人材の育成、教育の支援
・地元のインフラを守るための地方公共団体等への技術支援
・土木・建設系学科を有する全国の高専へのインフラメンテナンス教育環境の整備
などに取り組みます。
老朽化が著しく進む国内のインフラを維持管理するための人材確保は喫緊の課題です。本機構の設立はインフラ整備の担い手を確保し、持続可能なインフラの実現のために必要不可欠なものであり、機構での取組みが継続・発展することを、大いに期待しています。